感情的知能指数(EQ)とアドラー心理学の融合を考える。

仕事

 自身の感情や他者の感情を感じ取り、上手にコントロール出来る能力を示す EQ

 課題の分離、他者の課題に立ち入る事をNGとする。アドラー心理学

 この一見違うように見える心理学の考え方の融合を考える。

(結論:良いとこ取りはしたいが、思考法が複雑化するので、EQとアドラー心理学どちらか好きな方を選ぼう。困った時には採用しなかった方の考え方を見直そう。)

感情的知能(EQ)の高さとは

1.EQは先天性がある程度、影響するIQと違い、後天的に高める事が可能

2.EQの高い人は自己認識能力が高いため、批判を受けた場合でも客観的、冷静に判断して、感情的にならずに問題解決にのぞめる。

3.EQの高い人は傾聴力が高く、物事に対してもフラットに対応し、客観的に判断出来る。

4.EQが高い人は相手の気持ちを尊重し、その人を傷つけるような言い方はしない。自己と他者の感情のコントロールが可能。

5.EQが高い人は事実をしっかり伝えられる。(伝えにくい事でも)

アドラー心理学

1. 課題の分離によって、それが誰の課題であるかを明確にして、他者の課題には立ち入らない。(課題の分離)

2.組織の中の一員である事を理解し、他者へ貢献しながら、全体の利益を考える。(共同体感覚)

3.自分や他者が、自分の困難を解決するような行動が出来るような援助をする。(勇気付け)

 他者からの評価を気にせず自分軸で物事を考える事が出来、自己決定感、自己効力感を高める事が出来る。 

2.他者からの批判に対しての比較

 2.EQの高い人は自己認識能力が高いため、批判を受けた場合でも客観的、冷静に判断して、感情的にならずに問題解決にのぞめる。と課題の分離の対比を考える。

 アドラー心理学においては、他者の課題に対して、土足で踏み込む行為はNGとされている。批判はするな というスタイルであるが、実際、批判してくるか、してこないかは相手の自由で、他者の課題である事を考えれば、その批判に対してどうするか、というところに目が向くようになる。

 批判を受けた時には、冷静に本質と自分の課題を見極めて、それに対してどうするか判断していく。

3.傾聴力についての比較

 傾聴力について、アドラー心理学においては、他者の課題については、立ち入らないため、傾聴はさほど必要ではないと感じるが、EQの高さと両立するのであれば、傾聴した上で、課題の解決は相手にまかせて、共同体感覚における他者への貢献と、勇気付けを活用していく。

4.5自己と他者の感情をコントロールしながら、事実を伝えられる。

 これは、どうしても矛盾が生じてしまう。他者の感情をコントロールするのは他者の課題であって、自分の課題ではない。それに、伝えにくい事は伝える必要性は無いと感じる。他者の課題に踏み込む行為はNGとされている。

 強いて言うのであれば、勇気付けというのは、相手が困難にを解決するような言葉がけ になるので、相手が困難を解決出来る という点にフォーカスしながら言葉をかける事は可能となる。共同体感覚の全体の利益を考える。という部分でのアプローチも可能である。

結論

 対比してみると共通項目もいくつか見られる。特に

冷静で客観的、課題の切り分けをして本質を見抜く。

他者への貢献と傾聴、勇気付け。 

の部分は整合性が高い。

一方で、他者のコントロール、他者の課題への踏み込み

に対しては、二つの考え方では矛盾しているようにも感じるが、心理学というのは、今いる人達が少しでも生きやすく、出来るような考え方であるので

 自分がやりやすい。生きやすいと思う方を採用しながら、問題に直面した時に、もう一つの考え方を見直す という程度で良いと思います。

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